世界一短い“国際鉄道”とは?
この列車を利用するきっかけは、シンガポールの宿泊代が高かったので、時間はかかるけどジョホールバルに泊まろうという理由から。
ちなみに「世界一短い国際列車」を調べてみると、どうやらシンガポールのウッドランズから、マレーシアの**ジョホールバル(JBセントラル)**までを結ぶ鉄道が、そのひとつに数えられるようです。
その所要時間、なんと約5分。
日本の通勤電車でもっと長く乗る区間はいくらでもありますが、これは正真正銘の**“国境を越える国際列車”。しかも乗るだけで出国・入国を体験**できてしまうというユニークさに惹かれて、実際に乗ってきました。
チケット予約から出発まで
まず、チケットは事前にネットで購入しました。
公式サイトから、ウッドランズ→JBセントラルの片道チケットを選択。料金はシンガポール発は**大人約17リンギット(約600円)、マレーシア発はなんと大人5リンギット(約170円)**。※料金は変動あり
当日は様子が分からなかったので出発の1時間前にはウッドランズ・トレイン・チェックポイント(Woodlands Train Checkpoint)に到着。ここは、通常の駅というより、完全に**“出入国審査のための施設”**といった雰囲気です。
注意点として、「ウッドランズ・チェックポイント」と今回の「ウッドランズ・トレイン・チェックポイント」は違う場所になるので利用の際はお気をつけてください。
バスで行く際も、通るバスとそうでないバスがあるのでご注意ください。


公式HPのFAQによると、シンガポール発は40分前、マレーシア発は30分前にゲートオープンとなっているので、45分くらい前には駅に到着しておいた方が無難かもしれません。
出国審査があるので、出発時刻ギリギリだとゲートクローズで中に入れないのでご注意ください。

↑ JBセントラル駅の出発案内
まずはシンガポール側の出国審査。その後、すぐにマレーシア側の入国審査も行います。X線での荷物検査や税関審査もあるので、早めの到着が安心です。
ちなみにマレーシア発の場合は出発前にマレーシアの出国審査、シンガポール到着後にシンガポール入国審査となります。
全員の出入国審査が終わってからの出発となるので、若干の遅延になる場合もあります。
いざ出発、5分間の国境越え
列車の出発時刻になると、審査を終えた乗客たちがホームに案内され、いよいよ乗車。
※出入国審査場の撮影は禁止されています。ホームの隣に出入国審査場があるため、列車撮影の際は確認してからの方がいいと思います。
「国際列車」というよりもローカル線の通勤列車といった感じ。でも、この“チープさ”が逆にたまりません。利用はしていませんが、車内にトイレもあるようです。
ドアが閉まり、静かに発車。
わずか数分間の間に、列車はジョホール海峡を渡り、国境を超えてマレーシアへ。スピードもそこそこ出ていて、正直あっという間。
車窓からは川のように見える海峡を眺め「今、別の国へ移動している」という実感が湧き、なぜかワクワクしてしまいます。
🚉 シンガポールからジョホールバルへ、鉄道で国境を越えてみました!
出発直後から到着まで、動画でもご紹介しています。
ジョホールバルに到着、そしてマレーシアへ
5分後、列車はJBセントラル駅に到着。
ここからすぐにマレーシア側の出入口へ向かいますが、先ほどすでに入国審査を済ませているため、あとはそのまま駅構内を出るだけ。とてもスムーズです。
JBセントラルは、ショッピングモールと直結していて、マクドナルドや両替所、SIMカードショップなどもあり、到着後すぐにマレーシア気分を味わえる便利な場所です。

たった5分でも、立派な旅
わずか5分の乗車時間。
でも、その中には「列車旅」「国境越え」「異国の風景」「非日常体験」と、旅のエッセンスがぎゅっと詰まっていました。
しかも、飛行機のような長時間移動や、船旅のような乗り物酔いもなく、気軽に「国境を越える」という不思議な体験ができるのです。
もしあなたがシンガポールを訪れる機会があれば、ほんのちょっと足を延ばして、**“世界一短い国際列車の旅”**を味わってみてはいかがでしょうか?
ちょっとした冒険のような、忘れられない体験になるかもしれませんよ。
【おまけ情報】
- ✅ 運行本数は限られているので、事前予約&早目の予約必須
- ✅ 朝夕の通勤時間は早くに満席になります(日中も当日駅での購入は難しい場合あり)
- ✅ 乗車券はパスポートと紐づけされているので乗車券不要
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